八坂神社 Part.2

さて、昨日の続きだ。

今日は摂末社群を紹介する。神社によく見られる摂末社だが、この神社の物は比較的規模が大きくしっかりした作りの物が多い。

写真はすべてクリックで別窓拡大する。


まずは神明鳥居がある末社・大神宮





中には神明造の祠が二つ。




そう、伊勢神宮の末社である。




この石灯籠は忠盛灯籠と言い、清盛の父平忠盛にちなむ物である。

白河院が寵妃の元に通った際に、雨の夜鬼火を見つけられ、供の忠盛に討ち取るよう命ぜられた。しかし、忠盛は正体を見極めてからと落ち着いて対応し、それが祇園の社僧であることが判明して事なきを得た。

この冷静な対応は忠盛の名声を高めたのであるが、この灯籠が当時の物と言われている。白河院は11〜12世紀の人物なので、この石灯籠もそのくらい古いと言う事なのだろう。





摂社・悪王子神社

本社の主祭神である素戔嗚尊さまの荒魂(あらみたま・神霊の恐い方の側面)をお祀りする神社である。今は社殿修復工事中で、ご神霊は御本殿に遷座されていると言う事だった。





末社・美御前社(うつくしごぜんしゃ)

名前の通り美の女神さまをお祀りしているので、祇園の芸妓・舞妓さんの信仰が篤い。御祭神は宗像三女神さま、すなわち

多岐理比売命 さま
たぎりひめのみこと

多岐津比売命 さま
たぎつひめのみこと

市杵島比売命 さま
いちきしまひめのみこと

の三柱である。




鳥居の脇にはこんなのもあった。飲用ではなく肌に付けてくれと言う事だ。




舞妓さんたちばかりでなく、美理容業界からの信仰も篤いらしい。




末社・日吉社

御祭神は

大山咋神 さま
おおやまくいのかみ

大物主神 さま
おおものぬしのかみ

である。

大山咋神さまは上七社の松尾大社、大物主神さまはやはり上七社の春日大社の主祭神様である。もちろん下八社の日吉大社のご祭神様とも名前は違えど同一だ。





社殿の基本形は一間社流造なのだが、孫庇と両脇の間が存在しているのが珍しい。




末社・刃物神社
。御祭神は鍛冶の神様である

天目一箇神
あめのまひとつのかみ


さまだ。




この神社のご神体は、拝殿の後ろにある石碑で、御本殿は存在しない。




これは末社・五社。平入五間社の社殿に五つの神社が祀られている。

  1. 誉田別尊(ほむたわけのみこと)さまをお祀りする八幡社
  2. 奥津日子神(おきつひこのかみ)さまと奥津比売神(おきつひめのかみ)さまをお祀りする竈神社
  3. 天御柱命(あめのみはしらのみこと)さまと国御柱命(くにのみはしらのみこと)さまをお祀りする風神社
  4. 少彦名命(すくなひこなのみこと)さまをお祀りする天神社
  5. 高龗神(たかおかみのかみ)さまと罔象女神(みずはのめのかみ)さまをお祀りする水神社

の五社である。




これは神社関係者の霊をお祀りする祖霊社。




こちらは宗像三女神のうちの一柱

市杵島比売命
いちきしまひめのみこと

をお祀りする末社・厳島社である。




末社・十社だ。上で紹介した五社と同じように、十社が祀られている。え〜・・・説明は読む方も書く方も一仕事だな。(笑)

  1. 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)さまをお祀りする多賀社
  2. 伊邪那美命(いざなみのみこと)さまをお祀りする熊野社
  3. 白山比很(しらやまひめのかみ)さま:【菊理媛神(くくりひめのかみ)さまと同一神】をお祀りする白山社
  4. 伊邪那美命(いざなみのみこと)さまと、火産霊命(ほむすびのみこと)さま:【伊邪那美命さまの死因となった火傷の原因である迦具土神(かぐつちのかみ)さまと同一神】をお祀りする愛宕社
  5. 金山彦命(かなやまひこのみこと)さまと、磐長比売命(いわながひめのみこと)さまをお祀りする金峰社
  6. 天児屋根命(あめのこやねのみこと)さま:【神仏習合時代の春日権現】、武甕槌神(たけみかづちのかみ)さま、斎主神(いわいぬしのかみ)さま、比売神(ひめかみ)さまをお祀りする春日社
  7. 経津主神(ふつぬしのかみ)さま:【上記の斎主神さまと同一神】をお祀りする香取社
  8. 健御名方神(たけみなかたのかみ)さまをお祀りする諏訪社
  9. 大山咋命(おおやまくいのみこと)さまをお祀りする松尾社
  10. 健磐龍神(たけいわたつのかみ)、阿蘇都比很(あそつひめのみこと)、速甕玉命(はやみかたまのみこと)さまをお祀りする阿蘇社

の以上十社である。



末社・大年社

御祭神は

大年神 さま
おおとしのかみ

巷社神 さま
ちまたやしろのかみ

である。例祭が二月三日なので節分の神とも呼ばれているらしい。




末社・大国主社

御祭神は

大国主命 さま
おおくにぬしのみこと

事代主命 さま
ことしろぬしのみこと

少彦名命 さま
すくなひこなのみこと

である。




摂社・疫神社

御祭神は蘇民将来(そみんしょうらい)

民間伝承伝説に有名な人である。




末社・太田神社/白髭神社

御祭神は

猿田彦命 さま
さるたひこのみこと

天鈿女命 さま
あめのうずめのみこと

だ。

さて、あとの末社は稲荷社と蛭子社があるが、他の門などとともに明日紹介しよう。






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八坂神社 Part.1

前に紹介した松尾大社が四条通の西の端なら、今回紹介するのは四条通の東の端にある

八坂神社
やさかじんじゃ


である。京都にある他の大きな神社に比べるとそれほど大きな神社とは言えないが、境内には濃い密度でお社があるので3回に分けて紹介する。

今日のPart.1は表参道になる南門から御本殿、主要施設を。明日Part.2は摂末社群を、そして最終日Part.3は大きな末社と他の門を紹介する予定だ。

社格としては二十二社の下八社。松尾大社や賀茂大社に比べると一歩譲るが、近代の社格制度の中にあっては官幣大社でありかなり立派な神社と言える。

それにこの神社の祭礼が祇園祭なので、そう言う意味では京都で最も有名な神社と言っても過言ではないかな。


では鳥居をくぐることにしよう。

写真はすべてクリックで別窓拡大する。


八坂神社と言うと、修学旅行などで来た事のある人も多いと思う。そうした際、どうしても大通りである東大路通りと四条通りのT字交差点側にある西楼門を正面だと思いがちなんだが、一般に神社は本殿を南向きか東向きに造ることが多いので、西側が正面になることは少ない。

八坂神社もご多分に漏れず本殿は南向き、そしてこの鳥居のある南楼門側が正面の入口になるのである。




明神式の石鳥居をくぐると正面には南楼門が見えている。




かつてこの参道を挟んで二軒の茶屋があった。藤屋と柏屋である。二軒茶屋と並び称されたそうな。

参道の西側にあった藤屋は明治の初めごろに店を畳んだが、柏屋は中村屋〜中村楼と名前を変え、現在でもちょっと高級な料理茶屋として営業している。




楼門には随神さまが。こちらは吽形。




こちらは阿形だ。




神社で阿吽と言えば狛犬さん

ちゃんと控えている、これは吽形。




こっちは阿形だな。




さらにもうひと組の狛犬さんがいた。ケージに入れられている。夜な夜な散歩に出かけるから・・・ではなく、備前焼の狛犬さんだと言う事なので保護のためだと思う。




備前焼の阿形。




楼門を抜けると正面には舞殿がある。かなり大きな規模だ。奉納された提灯に書かれた名前が祇園らしくっていいよな。京舞井上流家元の名前も見える。



舞殿の奥には本殿がある。

通常、本殿と言うのはこの参拝用の鈴が掛かっている向拝部分の奥に拝殿・幣殿があってさらにその奥なのだが、八坂神社は他に類を見ない特殊な形式の本殿なので、この向拝部分を含めてまるっと本殿なのだ。




斜めから見ると良く判る。

一般に神社の本殿はこの屋根の一番高いところ辺りの真下ぐらいに建てられていて、その手前に拝殿・幣殿がある。そうした建物を瑞牆や回廊部分で囲っているので、本殿の社殿自体は屋根の一部しか見えないことが多い。

しかし、この祇園造と言う構造は、本殿と幣殿、さらに回廊部分も全部一つの大屋根の下に入っているのだ。しかも入母屋造りで向拝のある正面以外には孫庇が設けられている。

千木も鰹木もない。もしこれが檜皮葺ではなく瓦葺ならお寺の本堂だと言ってもおかしくない構造だと言えよう。

聞けば、千年以上前には本殿と拝殿は別棟だったとか。10世紀ごろに現在の構造になった記録があるらしい。





これは反対側から見たところ。

上の写真では孫庇の手前端が切妻風に作られているが、こちら側は明らかに庇と分かる形になっている。




上の写真からさらに回り込んだ本殿側面。孫庇の下は回廊になってる。

八坂神社のご本殿には三つの御座がある。

中御座には
素戔嗚尊
すさのおのみこと


さまが鎮座されている。そして、

東御座には
櫛稲田姫命
くしなだひめのみこと

さまに、ご配神として

神大市比売 さま
かむおおいちひめ


佐美良比売命 さま
さすらひめのみこと


を配されているが、三柱とも素戔嗚尊さまの奥さまである。神大市比売さまは倉稲魂命(うかのみたまのみこと)さま、すなわち稲荷神さまのお母さまにあたるのだ。さらに

西御座には
八柱御子神
やはしらのみこがみ


さま、すなわち素戔嗚尊さまのお子様たちを主祭神に

稲田宮主須賀之八耳神
いなだのみやぬしすがのやつみみのかみ


さま、すなわち足名椎命(あしなづちのみこと)さまを配されている。




これは斎殿(いみどの)である。大事な祭祀・祭儀の前などに神職が参籠して精進潔斎するための施設である。




これは能舞台のようだ。



絵馬舎




ここは本殿裏の通路。摂末社とは言え立派な社殿が建ち並んでいる。その摂末社については明日紹介する事にしよう。






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