さて、10〜11世紀の社格制度二十二社の上七社のうち、京都にある四社はすでに紹介した。今回は残る一社、松尾大社を紹介しよう。
あとの二社は三重県の伊勢神宮と奈良県の春日大社なので、これはまた機会があったらという事で・・・
写真はクリックで別窓拡大する。
京都市を東西に走る四条通、中心部では繁華街だが西の端になるこのあたりは比較的静かである。
その四条通の西の突き当りにこの鳥居が立っている。
この鳥居は決して古いものではなく、1994年に平安遷都1200年を記念して建てられた
平成鳥居
なのだ。松尾大社の大鳥居はこの鳥居をくぐった先にある。形式上この鳥居が一の鳥居、大鳥居が二の鳥居になるが、あまりその呼び方はしないらしい。
余談だが、四条通の東の突き当りには祇園祭で有名な八坂神社がある。
平成鳥居をくぐるとすぐ右手にこんな建物があった。
お伊勢さんを本宗とする包括宗教法人。神社本庁の京都支部だな。
表参道。奥の方に大鳥居が見える。
表参道と交差する川。もとは桂川から幾筋にも分流させた農業用水だったようだ。6世紀とか7世紀ごろに造られ始めたらしい。
表参道脇には招魂碑があった。
これが大鳥居。
多くの神社では楼門・神門を区切りに通路を曲げてあることが多いが、ここでは大鳥居が区切りになっている。
狛犬さん、吽形。
こっちは阿形の狛犬さん。大正14年の奉納だが、この季節なのに二体とも苔むしてしまっている。
楼門である。
楼門には随神さまがお祀りされていた。隋神さまは神仏習合時代の仁王像からの影響が大きい。だからこちらは吽形になる。
こちらは阿形の隋神さま
手水舎。
拝殿
こちらは拝殿を本殿側から見たところである。
釣殿
いわゆる社殿の拝所であるが、この神社ではそう案内されていた。寝殿造りにみられる名前なのだが、そうした形式なのだろうか。
この神社の本殿は普段は見ることができない。両流造と言う珍しい形式なので機会があったら一度見てみたいものだ。
この写真はクローズアップなので拡大しない
釣殿の正面には徳川葵の紋が入った瓦があった。
松尾大社の神紋は賀茂二葉葵なので、なぜここにこの紋があるのかちょっと不思議である。回廊や釣殿の造営改修などに奉献されたのかな。
釣殿の拝所から覗きこんだら幣殿前に狛犬さんがいた。
右手に見える大屋根が御本殿である。
この神社のご祭神は
大山咋神
おおやまくいのかみ
さまである。山の持ち主と言う意味の名前を持つ神様で、磐座のある松尾山の主と言う意味も含んでいるのだろう。大年神さまと天知迦流美豆比賣さまの間に生まれた農業林業に係る10柱の神様の一柱である。
御配神は
中津島姫命
なかつしまひめのみこと
さま、宗像三女神さまの一柱、市杵島姫神の別名と言われている。
この神社は大陸からの渡来系氏族秦氏によって飛鳥時代に造営されたのであるが、それが信仰の始まりではないそうだ。
もともとこの地元の人たちが太古の昔から進行していた大山咋神さまを秦氏がこの地に移り住んだとき、自分たちの氏神さまとして改めてお祀りしたらしい。
そのころのご神体は現在では磐座として信仰の対象となっている。
あとの二社は三重県の伊勢神宮と奈良県の春日大社なので、これはまた機会があったらという事で・・・
写真はクリックで別窓拡大する。
京都市を東西に走る四条通、中心部では繁華街だが西の端になるこのあたりは比較的静かである。
その四条通の西の突き当りにこの鳥居が立っている。
この鳥居は決して古いものではなく、1994年に平安遷都1200年を記念して建てられた
平成鳥居
なのだ。松尾大社の大鳥居はこの鳥居をくぐった先にある。形式上この鳥居が一の鳥居、大鳥居が二の鳥居になるが、あまりその呼び方はしないらしい。
余談だが、四条通の東の突き当りには祇園祭で有名な八坂神社がある。
平成鳥居をくぐるとすぐ右手にこんな建物があった。
お伊勢さんを本宗とする包括宗教法人。神社本庁の京都支部だな。
表参道。奥の方に大鳥居が見える。
表参道と交差する川。もとは桂川から幾筋にも分流させた農業用水だったようだ。6世紀とか7世紀ごろに造られ始めたらしい。
表参道脇には招魂碑があった。
これが大鳥居。
多くの神社では楼門・神門を区切りに通路を曲げてあることが多いが、ここでは大鳥居が区切りになっている。
狛犬さん、吽形。
こっちは阿形の狛犬さん。大正14年の奉納だが、この季節なのに二体とも苔むしてしまっている。
楼門である。
楼門には随神さまがお祀りされていた。隋神さまは神仏習合時代の仁王像からの影響が大きい。だからこちらは吽形になる。
こちらは阿形の隋神さま
手水舎。
拝殿
こちらは拝殿を本殿側から見たところである。
釣殿
いわゆる社殿の拝所であるが、この神社ではそう案内されていた。寝殿造りにみられる名前なのだが、そうした形式なのだろうか。
この神社の本殿は普段は見ることができない。両流造と言う珍しい形式なので機会があったら一度見てみたいものだ。
この写真はクローズアップなので拡大しない
釣殿の正面には徳川葵の紋が入った瓦があった。
松尾大社の神紋は賀茂二葉葵なので、なぜここにこの紋があるのかちょっと不思議である。回廊や釣殿の造営改修などに奉献されたのかな。
釣殿の拝所から覗きこんだら幣殿前に狛犬さんがいた。
右手に見える大屋根が御本殿である。
この神社のご祭神は
大山咋神
おおやまくいのかみ
さまである。山の持ち主と言う意味の名前を持つ神様で、磐座のある松尾山の主と言う意味も含んでいるのだろう。大年神さまと天知迦流美豆比賣さまの間に生まれた農業林業に係る10柱の神様の一柱である。
御配神は
中津島姫命
なかつしまひめのみこと
さま、宗像三女神さまの一柱、市杵島姫神の別名と言われている。
この神社は大陸からの渡来系氏族秦氏によって飛鳥時代に造営されたのであるが、それが信仰の始まりではないそうだ。
もともとこの地元の人たちが太古の昔から進行していた大山咋神さまを秦氏がこの地に移り住んだとき、自分たちの氏神さまとして改めてお祀りしたらしい。
そのころのご神体は現在では磐座として信仰の対象となっている。
- 2013.01.26 Saturday
- 05:50
- comments(6)
- trackbacks(0)
- by 管狸人
コメント
- ひなたぼっこねこ
- 2013/01/26 8:44 PM
- 美味餡
- 2013/01/26 9:39 PM
狛犬って ワンではなく、あん ってほえるのでしょうか?
うんちく よろしくお願いします。
うんちく よろしくお願いします。
- ゴロ助っ♪
- 2013/01/26 10:35 PM
こんばんはッ。
御本殿に惹かれましたし・・・。
ちょいと寄り道、宗像地方を触れてみたり。
集まってるなぁ、と様々。
私事、息子どうしても京都・・・だそうで。
今日都大学はムリムリ〜、と大阪から京都を学びたいそうで。
いつも思いますが・・・魅力的だと思います、京都。
釣殿の写真、通行人様が何を持って歩かれている?
競馬新聞?そんなことこそを気にしてたりしますが(笑)
御本殿に惹かれましたし・・・。
ちょいと寄り道、宗像地方を触れてみたり。
集まってるなぁ、と様々。
私事、息子どうしても京都・・・だそうで。
今日都大学はムリムリ〜、と大阪から京都を学びたいそうで。
いつも思いますが・・・魅力的だと思います、京都。
釣殿の写真、通行人様が何を持って歩かれている?
競馬新聞?そんなことこそを気にしてたりしますが(笑)
- 管狸人
- 2013/01/27 12:15 AM
ひなたぼっこねこさん>
こんばんは。
>いいですねえ、おまいりしたいなあ、
おいでませ♪ ただ、後編で説明しますが磐座へは行ってないんですよ。
>お神酒関係も?
はい、一応少しだけ。
こんばんは。
>いいですねえ、おまいりしたいなあ、
おいでませ♪ ただ、後編で説明しますが磐座へは行ってないんですよ。
>お神酒関係も?
はい、一応少しだけ。
- 管狸人
- 2013/01/27 12:22 AM
美味餡さん>
こんばんは。
>あん ってほえる
それじゃ阿形じゃなくて餡形じゃないですか。w
これも神仏習合時代の仁王像に影響を受けた名前ですよ。左右の狛犬が異なる姿になった当初は阿形の方は獅子、吽形の方は狛犬だったようですね。
こんばんは。
>あん ってほえる
それじゃ阿形じゃなくて餡形じゃないですか。w
これも神仏習合時代の仁王像に影響を受けた名前ですよ。左右の狛犬が異なる姿になった当初は阿形の方は獅子、吽形の方は狛犬だったようですね。
- 管狸人
- 2013/01/27 12:28 AM
ゴロ助っ♪さん>
こんばんは。
>息子どうしても京都・・・だそうで。
おぉ、それはそれは。ご健闘をお祈りします。息子さんとこちらへ来られる際には食事でもご一緒できるといいですね。♪
>競馬新聞?
元写真をクロ―ズアップして見ましたが、どうやらスポーツタオルのようです、残念。w
こんばんは。
>息子どうしても京都・・・だそうで。
おぉ、それはそれは。ご健闘をお祈りします。息子さんとこちらへ来られる際には食事でもご一緒できるといいですね。♪
>競馬新聞?
元写真をクロ―ズアップして見ましたが、どうやらスポーツタオルのようです、残念。w
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秦氏の造営、ご神体の磐座、
…いいですねえ、おまいりしたいなあ、
何と言っても松尾さま、
後編はお神酒関係も?ワクテカしてます♪